運行管理者とは、簡単にいうと「トラックやバス・タクシーなどの運送事業者で、安全かつスムーズに車両を運行するための責任者」のことです。道路運送法や貨物自動車運送事業法などの法律で「運行管理者の選任」が義務づけられており、私たちの生活や物流を支える重要な役割を担っています。
運行管理者(貨物) 過去問
解説あり
試験最新情報
令和8年度(2026年) 第2回 CBT試験日(予想)
2027年2月13日(土) ~ 3月14日(日)
試験日まで、129日
運行管理者(貨物)試験の過去問と解説を令和6年度 CBT〜平成26年度 第2回まで無料で公開しています。全問正解するまで過去問を解き続けることで、過去問題が脳に定着し、合格が近いものとなります。運行管理者(貨物)試験の合格に向け、過去問ドットコムをぜひお役立てください!
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運行管理者について
運行管理者とは
運行管理者の仕事内容
運行管理者の主な仕事は、ドライバーが安全に働けるように管理し、事故やトラブルを防ぐことです。
たとえば、ドライバーの乗務割を作成し、運転時間や休憩時間を管理します。また、業務前や業務後などの点呼を行い、健康状態、疲労の程度、酒気帯びの有無、日常点検の実施状況などを確認します。必要に応じて、運行経路や天候、道路状況について安全上の指示も行います。
車両の点検や整備の計画は、主に整備管理者が担当します。運行管理者は、点呼で日常点検の実施状況を確認し、車両に異常がある場合は整備管理者などと連携します。
運行管理者の役割
運行管理者は道路運送法や貨物自動車運送事業法などの法律によって、運送事業者に選任が義務づけられている重要なポジションとなります。
主に、ドライバーの安全管理・法令を守った運行管理・ドライバーへの指導教育を担っています。
運行管理者になるためには
運行管理者として選任されるには、国土交通大臣が交付する「運行管理者資格者証」が必要です。資格者証を取得する方法は、大きく分けて2つあります。
1つ目は、取得する資格者証と同じ種類の運行管理者試験に合格し、資格者証の交付申請を行う方法です。
2つ目は、一定の実務経験と講習受講歴により、試験を受けずに資格者証の交付を受ける方法です。原則として、取得する資格者証と同じ種類の事業で5年以上の運行管理に関する実務経験があり、その間に所定の講習を5回以上受ける必要があります。5回のうち、少なくとも1回は基礎講習でなければなりません。
なお、実務経験と講習による取得方法は、一般貸切旅客自動車運送事業を除きます。詳しい条件は、申請先となる運輸支局などで確認する必要があります。
勉強方法
必要な勉強時間
運行管理者試験センターなどの公的機関は、合格に必要な勉強時間を定めていません。
そのため学習時間には個人差がありますが、受験対策では合計50~100時間程度を一つの目安として学習する方法があります。
運送業界での経験が少ない方や、法律の勉強に慣れていない方は、100時間以上の学習期間を確保して、余裕を持って進めるとよいでしょう。
1日2時間の勉強を週5日行うと、1週間で10時間になります。
このペースなら、100時間の勉強には約10週間、つまりおよそ2~2.5か月かかります。
運行管理者試験では、法律上の決まりや時間・日数などの数字を覚える問題もあるため、短期間でまとめて覚えるより、少しずつ繰り返して学習することが大切です。
効率的な学習方法
結論からいうと、運行管理者試験は独学でも十分に合格可能な資格です。ただし、法律や実務が幅広く出題されるため、コツコツと知識を積み重ねることが合格の近道と言えます。
運行管理者試験では、道路交通法や労働基準法、運送事業関連の法律が出題されます。「法律」と聞くと敬遠しがちですが、試験問題では条文そのままではなく、実務でどう活かすかという観点の出題が多いです。
運行管理者試験には貨物(トラック)と旅客(バス・タクシー)の2区分があります。輸送の仕組みや法律の適用範囲がどう違うのかを並べて学ぶと理解が進みます。
運行管理者試験(貨物)の関連資格
整備管理者
整備管理者は、自動車の点検や整備に関する計画を作成し、整備記録を管理するなど、車両の安全を保つための管理を行う責任者です。
整備管理者を選任しなければならない車両数は、事業の種類や車種によって異なります。
主な基準は、次のとおりです。
・事業用バス:1台以上
・事業用トラック・タクシー:5台以上
・貨物軽自動車運送事業用の軽自動車:10台以上
運行管理者が主にドライバーや運行を管理するのに対し、整備管理者は主に車両の点検・整備を管理します。
自動車整備士
自動車整備士は、国土交通省が管轄する「自動車整備士技能検定」に合格した資格者です。種類は、一級、二級、三級、特殊整備士に分かれています。車両の点検、整備、修理に関する専門知識と技術を証明する資格です。
安全運転管理者
安全運転管理者は、道路交通法に基づき、一定台数以上の自動車を使用する事業所などで選任する役職です。運転者の状況を把握し、交通事故や交通違反を防ぐための指導・教育などを行います。
原則として、次のいずれかに当てはまる事業所では、安全運転管理者の選任が必要です。
・乗車定員11人以上の自動車を1台以上使用する事業所
・その他の自動車を5台以上使用する事業所
大型自動二輪車と普通自動二輪車は、1台を0.5台として数えます。
自動車が20台以上40台未満の場合は、副安全運転管理者が1人必要です。40台以上の場合は、20台増えるごとに副安全運転管理者を1人追加します。
ただし、運行管理者などを置く自動車運送事業者、第二種貨物利用運送事業者、自家用有償旅客運送事業者の事業所は、安全運転管理者制度の対象外です。
危険物取扱者
危険物取扱者は、消防法に基づく国家資格です。
危険物施設では、危険物取扱者が自ら危険物を取り扱うか、資格を持たない人が取り扱う場合には甲種または乙種危険物取扱者が立ち会う必要があります。
危険物取扱者は、甲種・乙種・丙種の3つに分かれており、資格の種類によって取り扱える危険物や立会いができる範囲が異なります。なお、丙種は一定の危険物を自ら取り扱うことはできますが、無資格者の取扱いに立ち会うことはできません。
試験の概要
試験会場
運行管理者試験は、令和3年度(2021年度)より、従来の筆記試験から、CBT(Computer-Based Testing)方式に全面的に移行しました。
CBT方式とは、従来の紙の問題用紙やマークシートを使用せず、パソコンの画面に表示される問題に対して、マウスやキーボードを用いて解答する試験形式です。
受験者は、提供される複数の試験実施日時や試験会場の中から、自分の都合に合わせて選択できます。
CBT試験の詳細や最新情報については、公益財団法人 運行管理者試験センターの公式サイトをご確認ください。
試験日時
運行管理者試験は、原則として年2回、8月頃と3月頃に行われます。
第1回試験の詳しい内容は5月頃、第2回試験は11月頃に公表される予定です。
2026年10月1日時点で、直近に実施された令和8年度第1回試験の日程は次のとおりです。
・受験申請期間:2026年6月15日~7月15日
・基礎講習修了予定者などの書類提出期限:2026年7月29日
・会場予約期限:2026年8月7日
・試験期間:2026年8月8日~9月6日
・試験時間:90分
・結果発表:2026年9月24日
試験科目
運行管理者試験は、運行管理者として必要な知識を広く問う試験です。現在の案内では、5つの出題分野に分かれています。
貨物試験では、次の内訳です。旅客試験では、(1)が道路運送法関係になります。
・(1)貨物自動車運送事業法関係(貨物)/道路運送法関係(旅客)…8問
・(2)道路運送車両法関係…4問
・(3)道路交通法関係…5問
・(4)労働基準法関係…6問
・(5)その他、運行管理者の業務に必要な実務上の知識・能力…7問
・合計30問です。
受験手数料
令和8年度第1回試験では、次の費用が必要でした。
・受験手数料:6,000円(非課税)
・新規受験申請のシステム利用料:660円(税込)
・再受験申請のシステム利用料・事務手数料:860円(税込)
・試験結果レポート:希望者のみ140円(税込)
試験結果レポートには、総得点や分野別得点などが記載されます。
受験申請後でも、CBT試験会場予約時に、試験結果レポートを希望するかどうかを最終選択できます。
ただし、受験手数料等の支払い後は、試験結果レポートの追加申込や取消はできません。
合格発表
令和8年度第1回試験の結果は、2026年9月24日に発表されました。
試験結果通知書は、結果発表日に登録した書類送付先へ発送されます。
また、合否は運行管理者試験センターのホームページの合否検索や、マイページなどでも確認できます。
なお、団体申請の場合は、個人申請と確認方法が一部異なります。
受験資格
運行管理者試験を受験するには、次のいずれかの条件を満たす必要があります。
・実務経験によって受験する場合
試験日の前日において、1年以上の運行管理に関する実務経験が必要です。
対象となるのは、自動車運送事業の事業用自動車または特定第二種貨物利用運送事業者の事業用自動車の運行管理です。ただし、貨物軽自動車運送事業は対象外です。
また、事業用自動車の運転業務、営業、総務、経理などは、運行管理に関する実務経験には含まれません。
・基礎講習によって受験する場合
国土交通大臣が認定する講習実施機関で、1995年4月1日以降に、受験する試験の種類に応じた基礎講習を修了していることが必要です。
貨物試験を受ける場合は貨物の基礎講習、旅客試験を受ける場合は旅客の基礎講習が必要です。
令和8年度第1回に「基礎講習修了予定」で申請した方は、2026年7月29日までに基礎講習を修了し、基礎講習修了証書の写しなどを提出する必要がありました。
出題方法
・出題数:30問
・試験時間:90分
・試験方式:CBT方式による選択式
出題分野と出題数は、次のとおりです。
・貨物自動車運送事業法関係:8問
・道路運送車両法関係:4問
・道路交通法関係:5問
・労働基準法関係:6問
・運行管理の実務に必要な知識・能力:7問
合格するには、総得点が原則として60%以上、つまり30問中18問以上でなければなりません。
さらに、貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、道路交通法、労働基準法の各分野で1問以上、実務分野で2問以上正解する必要があります。
受験申請
受験申請は、新規受験・再受験ともにインターネット申請のみです。書面による申請はできません。
申請後のおおまかな流れは、次のとおりです。
1.インターネットで受験申請を行います。
2.本人確認書類、顔写真、受験資格を証明する書類などを提出します。
3.提出書類の審査が完了すると、会場予約等の手続き案内メールが届きます。
4.試験会場と試験日時を選んで予約します。
5.受験手数料などを支払います。
6.手続きが完了すると、受験確認書メールが送信されます。
令和8年度第1回の受験申請期間は、2026年6月15日~2026年7月15日で、すでに終了しています。会場予約期限は2026年8月7日です。
試験当日は、有効期限内の顔写真付き本人確認書類の原本を必ず持参します。受付で本人確認書類を提示できない場合は、受験できません。
受験確認書メールには、試験会場、試験日時、受付締切時間、注意事項などが記載されています。スマートフォンの画面で表示することもできます。
受験確認書メールを持参しなくても受験できますが、会場や受付締切時間を間違えないよう、事前に内容を確認しておくことが大切です。
免除制度
貨物と旅客の区分相互免除はありません。たとえば、貨物に合格したからといって、旅客が免除されることはありません。受けたい区分ごとに、それぞれ合格する必要があります。
また、この試験は、現在の案内では分野ごとの科目合格を次回へ持ち越す仕組みではありません。毎回30問全体で判定され、その回ごとに合否が決まります。さらに、1回の試験で複数回申込むことはできません。貨物試験・旅客試験を含めて、一人1回限りです。
二次試験の有無
二次試験はありません。
CBT方式の1回の試験で合否が決まります(面接・実技などはありません)。
合格情報
合格基準
総得点60%以上(18/30問以上)が合格ラインです。
5分野すべてで最低正答((1)~(4)は各1問以上、(5)は2問以上)が必要です。
どこか1つでも極端に低いと不合格になるため、バランスよく得点することが重要です。
資格者証の交付
運行管理者試験に合格したあと、運行管理者として選任されるには、運行管理者資格者証の交付申請を行う必要があります。
実務経験1年以上または基礎講習の修了は、試験を受けるための受験資格であり、試験合格後にあらためて満たす必要がある条件ではありません。
試験合格者は、試験結果発表日から3か月以内に資格者証の交付申請を行います。期限までに申請しなかった場合は、試験の合格が無効になります。
また、2026年4月1日から、運行管理者資格者証の交付・再交付についてe-Govを利用したオンライン申請ができるようになりました。
窓口などでの申請に加えて、パソコンから申請する方法も選べます。
<資格者証の有効期間・更新>
運行管理者資格者証には、定期的な更新手続きはありません。
ただし、自動車運送事業者は、選任している運行管理者に2年に1回、基礎講習または一般講習を受講させる必要があります。
また、重大事故や法令違反などに関係した営業所の運行管理者は、特別講習の対象になる場合があります。
これは資格者証そのものを更新するための制度ではなく、運行管理者として必要な知識を維持するための制度です。
合格率の推移
貨物(トラック)部門
| 年度 | 試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和4年度 | 第1回 | 28,804人 | 11,051人 | 38.4% |
| 令和4年度 | 第2回 | 23,759人 | 8,209人 | 34.6% |
| 令和5年度 | 第1回 | 26,293人 | 8,805人 | 33.5% |
| 令和5年度 | 第2回 | 22,493人 | 7,701人 | 34.2% |
| 令和6年度 | 第1回 | 24,993人 | 8,224人 | 32.9% |
| 令和6年度 | 第2回 | 20,755人 | 7,084人 | 34.1% |
| 令和7年度 | 第1回 | 25,318人 | 9,428人 | 37.2% |
| 令和7年度 | 第2回 | 21,577人 | 8,397人 | 38.9% |
| 令和8年度 | 第1回 | 29,323人 | 12,061人 | 41.1% |
旅客(バス・タクシー)部門
| 年度 | 試験回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|---|
| 令和4年度 | 第1回 | 5,403人 | 2,167人 | 40.1% |
| 令和4年度 | 第2回 | 4,675人 | 1,651人 | 35.3% |
| 令和5年度 | 第1回 | 5,158人 | 1,780人 | 34.5% |
| 令和5年度 | 第2回 | 5,434人 | 1,984人 | 36.5% |
| 令和6年度 | 第1回 | 6,469人 | 1,984人 | 30.7% |
| 令和6年度 | 第2回 | 6,430人 | 1,904人 | 29.6% |
| 令和7年度 | 第1回 | 7,611人 | 2,592人 | 34.1% |
| 令和7年度 | 第2回 | 6,679人 | 2,556人 | 38.3% |
| 令和8年度 | 第1回 | 7,128人 | 3,047人 | 42.7% |